高校野球タイブレークルールの導入は善か悪か?高校野球は変わってしまうのか?

スポーツ


高校野球のタイブレーク制は、
日本野球界を救うのか?それともブチ壊すのか?

2018年
高校野球において、先に決定していました、
春のセンバツ高校野球に続き、
夏の甲子園でもタイブレーク制が採用されることが決まりました。

そこで、
高校野球大会におけるタイブレーク制について、
・導入されるルール
・タイブレークは善か?悪か?
・高校野球はタイブレークで変わるのか?

を、見ていきたいと思います。


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高校野球で採用されるタイブレークのルールとは?

”タイブレーク”とは、

すなわち、
”タイ(同点)”を”ブレーク(壊す)”
という意味の通り、

人為的に走者を置き、チャンスを作り上げ、
点数を入れやすくし、
試合の早期決着を目指すために作られた特別ルールであります。

高校野球においてのタイブレークのルールとして、
具体的に見てみますと、

・延長13回から導入
・ノーアウト1,2塁からスタート
・打順は前の回の打順を引き継ぐ
・決勝戦に関してはタイブレーク制は行わない

ということが、
基本的なルールであります。

つまり、
12回までは今まで通り行われるのですが、
それまでに決着がつかなかった場合、

13回から、
前の回で終わった次の打順バッターから、
タイブレークが始まります。



例えば、
12回が3番バッターでチェンジした場合、
13回は4番からの攻撃となります。

このときのランナーは、
2塁に2番バッター、1塁に3番バッターが塁に残っている想定で、
タイブレークが始まります。

ここで、今後の議論の一つとなりそうなのが、
・決勝戦に関してはタイブレーク制は行わない

という点です。
その理由は次の通りです。


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高校野球でタイブレークが導入される目的は?

そもそも、
高校野球大会において長年指摘されてきたことは、
大会日程も含めた、選手たちの身体の負担です。

そこで選手の保護目的で導入されるのが、
タイブレーク制です。

それ以前から高校野球のハードさは指摘されてきましたが、
そのことをよりクローズアップさせたのが、

1998 夏の甲子園準々決勝
横浜vsPL学園  横浜高校のエース
松坂大輔
です。

超高校級のエースとして日本中の大注目の中、
将来の日本球界を背負って立つ逸材は、

延長17回を250球
一人で投げ抜きました。

言ってみれば、
2試合分を一気に一人で投げたことになります。


また以前より、
高校野球のスケジュールの間隔の狭さも指摘されてきました。

勝ち進むにつれて、
試合間隔が狭まり、準々決勝、準決勝、決勝と連戦になってしまう高校もありました。

それらを踏まえ、

2003からは準々決勝を2日間に分け3連戦を回避、
2013から準々決勝を1試合にし翌日を休養日に設定

と言う動きは見られるものの、
それでもスケジュールはやはりタイトです。

プロの投手でも最近では中4日では投げません。

また、
最近の高校野球でも投手を何人か揃える動きはありますが、
勝ちを意識した時は、
やはり勝てる投手を使わざるを得ないケースもあるでしょう。


そこに、追い打ちをかけるのが、
延長戦です。

決められた日程での開催で、
決着がつかないとなると、
当然スケジュールがずれ込んでしまいます。

なので、決着はつけなければならないのです。


松坂以降(2000春から)
延長は15回までとなりましたが、
それでも長いです。

とまあ、
このような背景がタイブレーク制の導入に、
つながっているわけです。

と、ここで、話題になるのが、
「タイブレーク制は野球をつまらなくする」
「タイブレークは野球ではない」
と言うタイブレーク制反対論。

実際のところ、
タイブレーク制は善なのでしょうか?悪なのでしょうか?


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タイブレーク制は善か?悪か?

ここからはあくまでも個人的な見解でありますが、

野球に限って”タイブレーク制”というものを見てみると、
従来の野球とは少し違った形のなるとは思いますが、

では、他のスポーツでは、
このような形式が取られていないか?
と言いますとありますよね。

サッカーのPK

これはまさにタイブレークと同じです。

決着をつけるために、
従来より簡素化した形でのプレーとなります。



では、
今更ですが、このサッカーのPKに対して、
異論を唱える声は多いでしょうか?
ほとんどいませんよね。

人間というものは、
基本的にあまり変化を好まない生き物でして、
変化に対して少し神経質になることがあります。


当然野球に関しては、今まで通り、
一からチャンスを作って、
打ったり走ったりして点を入れる野球こそが醍醐味ではありますが、

選手の身体を気遣う動きを取り入れてもおかしくないはずです。

同じ高校生スポーツで、
ラグビーに関して言えば、
延長戦はありません。

同点の場合はくじ引き。
決勝戦は両校優勝となります。

スポーツのハードさも差がありますが、
ラグビーのケースも踏まえるのなら、

高校野球のタイブレーク制に関して、
選手の身体を気遣うのであれば
9回終了時点で決着がついていなければ、
10回から導入してもいいのではと、私は思いますね。


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タイブレークで高校野球は変わるのか?

私は、このタイブレーク制が導入されても、
高校野球は変わらないと思います。

というのも、
タイブレークが導入される延長13回というものが、
はっきり言って”レア”だからです。


引き分け規定が15回に短縮された、
2000年以降春夏の甲子園において、

延長戦は131試合ありました(2017現在)
そのうち110試合は延長12回以前で決着しています。

2000~2017年の大会数は、
春夏含め大会数は36大会。
延長13回以上にもつれ込んだ試合が21試合。

つまり、
1開催でタイブレーク制は、
1回あるかないか位の頻度ということになります。

・バンド処理のうまい投手を育てる
・三振を取れる投手を専用に投入する

などという対策もあるようですが、
そのような低い頻度のルールのために対策は必要ないでしょう。


最後に

タイブレーク制は、
高校生という将来の日本球界を背負って立つ未来の卵には、
必要な制度なのではないでしょうか?

「甲子園の優勝投手は大成しない」

などという言葉がなくなるような制度に、
なってもらいたいものです。



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