台湾野球のレベルは?日本球界と比較してどの位差があるの?

スポーツ


国際大会等で、
サムライジャパンを脅かす存在の台湾。

そんな台湾の野球のレベルとは、
日本の野球と比べてどのくらいの差があるのでしょうか?


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台湾野球のレベルは?

日本のプロ野球界において、

郭泰源
郭源治
呂明賜

など歴代の台湾人助っ人選手としての活躍は、
鮮明に記憶に残っています。

こういった事から、
「台湾にはいい選手がたくさんいる」
というイメージがあります。


しかし、

台湾でのプロの発足というのが、
1989年
というからこれは意外です。

そんな台湾のプロリーグ
『中華職業棒球大聯盟』
(ちゅうかしょくぎょうぼうきゅうだいれんめい)

台湾では野球を”棒球”と言うのですが…


野球のレベルは一般的に、
日本のプロ野球の1.5軍くらいのレベル
などと言われています。


この事がわかる例として一つあげてみますと、

日本ハム
1999年 ドラフト1位 正田樹

彼は、
日本・台湾・アメリカ・日本と渡り歩きます。

日本ハム時代での一軍成績は、

2000 0勝0敗
2001 0勝0敗
2002 9勝11敗
2003 5勝15敗
2004 8勝5敗
2005 2勝6敗

そのあとの06~08年の3年間
(06日ハム、07〜08阪神)
は一軍での登板はなく、その後台湾に渡ります。



すると、

台湾1年目の2009年 にはなんと、

14勝6敗の成績で、
勝投王(最多勝利)と
三振王(最多奪三振)
のタイトルを獲得。

その後、
メジャーのマイナーや日本国内のBCリーグを経て、

2012年 ヤクルトと契約しますが、
2年間でわずか1勝。



…これが台湾と日本の野球の差かと。



つまり、
日本で戦力外通告を受けた選手でも、
活躍できてしまうレベルという事にまります。


一応補足ではありませんが、
このケースは正田に限った事ではなく、

横田久則(2003 16勝3敗)
中山裕章(2012 12勝、2013 13勝)
鎌田祐哉(2012 16勝)
真田裕貴(2013 歴代最多32ホールド)
(数字は台湾での成績)



戦力外になった日本人選手が台湾球界に挑戦し、
日本プロ野球界で力の衰えた選手でも、
台湾野球では主力として活躍することが多々ありました。

そんな視点から見ても、
日本と台湾の差を感じます。


しかし、

最初に述べたように、
日本で活躍した台湾選手や、
メジャーへ渡って活躍する選手もいるわけでして..。



という事から、
『いい選手はいるが、層は薄い』
ということが言えるのではないでしょうか。



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台湾プロ野球の内情

では、
何で台湾人野球選手は海外を目指すのでしょうか?



台湾野球というと、
まず出てくるキーワードが

”八百長”

という悲しいフレーズ。



1990〜2000年代にかけて、
チームが解散に追い込まれたり、
野球賭博にかかわった選手たちは永久追放に処され他、
といった事が多々ありました。

2008年『米迪亜』というチームに至っては、
球団ぐるみで野球賭博に関与していたことが発覚し、
シーズン終了を待たずして除名され、

直後に『中信』というチームも解散に追い込まれました。

6チームあった台湾リーグも、
翌シーズンからは、
2チーム減った4チームでリーグを運営していく事になりました。

日本ではちょっと考えられない事です。


当然そんな事を繰り返していれば、
人気も低迷するのは当たり前な話で、

それはファンにとっても、
選手にとっても同じこと。


そして
台湾プロの待遇面においても、

スター選手クラスでさえ、
月給35万台湾ドル(約100万円)程度というから、
台湾を離れ日本やメジャーを目指してしまいます。

巨人の丸さんは、
FA移籍で、5年契約の25億円ですよ!

全く比べものになりませんね!



 
台湾での初任給が10万円行くか行かないか
といったところですので、そういう点を考慮しても、
日本と比べてお給料は安いと思いますね。


これらの点から、
台湾プロ野球は優秀な人材が、
育たず流出しやすい環境にあるのです。

と言うことから、
日本を含む海外でプレーする、もしくはしていた、
メジャーな台湾人選手は、

陽岱鋼
王建民
チェン(中日からメジャーへ渡った)

など、
台湾球界を経由せずに、
日本やアメリカ大リーグでプレーするのが主流なのですが、

台湾で実績を積み、
2年連続4割越えの肩書きを携えてやってきたのが、

王柏融(ワンポーロン)

彼の注目すべきところは、
何と言っても、

台湾でのシーズン打率 4割越えを2度
23、24歳の若さにして、達成している点であります。

日本球界において、
過去一度も4割打者は現れておらず、
イチローですら成し得ていない夢の数字ですが、
やはり日本の壁は高かったようです。


台湾野球の特徴は、
”打つことに比べると守備や走塁の意識は低い”
などと言われています。

というのも、
日本のようにそうした意識づけが、
アマチュア時代から植え付けされておらず、

少年野球や高校野球まではいい素材がいても、
そこからなかなか伸びてこない
というのが現状のようです。


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最後に

おそらく、
イチローがマリナーズに移籍した当初は、
アメリカでもこのような論争が繰り広げられていたのではないでしょうか?

「アメリカでは日本の実績は通じない」

この時、
ヤンキースはイチローを獲得しなかったことを、
非常に後悔したわけですが、

ヤンキースとしての判断は”イチローは活躍できない”
ということだったのでしょう。

しかし、それを裏切っての大活躍は、
説明するまでありませんよね。

そんな意味で、
一野球ファンとして王には、

王自身のためにも、台湾球界のためにも
ブレークして欲しいものです。


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