野球オープナーとショートスターターの違い!新戦術のメリットと問題点とは?

スポーツ


日々あらゆるものが、
進化を遂げるなか、
野球の戦術とて進化を遂げようとしています。

今までの固定概念を覆す戦術は、
賛否両論。

メジャーで流行りつつある、
新戦術は日本でも見られるのでしょうか?

そんな、
戦術のメリットと問題点を探ってみたいと思います。


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オープナーとショートスターターのメリット

まずは、
これら新戦術の定義から見ていきます。

■ショートスターター

同じ投手が打者に対して2回対戦(二巡)させずに、
次々と交代させる戦術。

先発投手を打者一巡する3回までで交代させ、
4回からは2番目の投手”第2先発”も打者一巡で交代。
その後、細かく継投していくパターンを言います。

■オープナー
本来は救援である投手を先発させ、
短いイニングを投げたのち、
本来の先発投手をロングリリーフとして継投する起用法

近年、野球においても、
様々なデータの検証や理論が研究されています。

そこで、
オープナーやショートスターター、
といった戦術が開発された背景には次のようなデータが存在します。

○得点割合が一番高いイニングは【初回】 である
○打者の打席数が多くなるほど先発投手の効果が低下する
(打順が一巡、二巡、三巡と経過する程、打たれる確率が高くなる)

つまり、
これら新しい戦術を使うメリットとして、
・確率の悪い初回の失点を防ぐ
・同じ投手と同じ打者を何回も対戦させない
があげられます。


戦術的に1人の投手が先発して、
長いイニングを投げるということは、
データ上得策ではないということになります。


この戦術は海の向こうでは、
すでに行われています。

2018年シーズンに、
アメリカメジャーリーグ(MLB)のレイズが

62試合で救援投手を先発させ、
手薄な投手陣の前評判を覆す成績を残したとこで
注目を浴びました。


近年メジャーでは、
『2番最強説』

という言葉があるように、
早い打順から強打者を並べる傾向にあります。

それに対して、
先発投手は長いイニングを見越すと、
初回から100%全力の力で…という訳には、
なかなか行きませんよね。

まして、

立ち上がりの良くない投手にとっては、
いきなり強打者との対戦となってしまうと、
やはり打者有利のケースが生まれてしまいます。

このいきなり訪れる、
最初のピンチの目を摘んでしまおう

というのが、
”オープナー”なのです。


2018年シーズン、
MLBのレイズがこの戦術を浸透させたのですが、
元はと言えば、

先発投手陣が弱いから。

そう、
手薄な先発投手が、
馬鹿正直に真っ向勝負するよりも、
リスク回避の戦術と言えるでしょう。


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オープナーとショートスターターの違い

オープナーとショートスターターの、
基本的な考え方は同じだと思います。

・早い回の失点を防ぐ戦術
・打者に対して同じ投手と対戦させない

このことで、
失点を防いでいこうという戦略ですが、

あえて違いを言うとすれば、

<オープナー>
=救援投手→先発投手(中継ぎ・抑え)

<ショートスターター>
=先発3回+第2先発3回+中継ぎ・抑え

といったところでしょうか。


また、これらの応用系で
【ブルペンデー】
というものもあります。

これはすべてのイニングを、
リリーフ投手のみで小刻みに継投していくというものです。

実は、
この戦術を使った人がいます。

2011年のオールスター第1戦
この時のセリーグの落合監督は、
リリーフ投手9人を毎回つぎ込み戦いました。

これぞまさに、
”ブルペンデー”

オールスターということもあって、
各チームのクローザーが名を連ねる豪華なリレーが見られました。

確かに、
抑えが毎回1イニングずつ投げれば、
その試合点を取るのは難しい気がしますよね。

ある意味、
究極な戦術かもしれません。


と、
これは一例ですが、

先発完投を”美”とする日本プロ野球においても、
この新戦術の波は押し寄せてきています。

とはいえ、
戦術について保守的な日本プロ野球において、
オープナーやブルペンデー
まで思い切った選手起用は出来ないと思います。


しかし、
”ショートスターター”の戦術は、
見られそうな予感があります。

2019年のプロ野球において、
・斬新な戦術を好む栗山日ハム、
・則本不在の先発の駒不足の楽天

あたりが、
ショートスターターの戦術を、
とってくるのではないかと言われています。

現に、
日本ハムの斎藤佑樹などは、
オープン戦で先発はするものの、
短いイニングでの交代という場面もありました。

その後、
・調整のための投げ込みなどもないこと、
・短い回なら抑えられる
・集客的に一軍(先発)で使いたい

という観点から、
2019年の斎藤佑樹は、
ショートスターター要因なのでは?と考えられます。


また、
今年からベンチ入りの選手が1人多く入れるので、
投手を増やして、

こういった戦術をとってくるチームも増えてくるのでは?
とも言われています。


新戦術の問題点

「これでは投手が育たない」
「野球が変わってしまう」

そんな声が聞こえてきそうです。

どうしても、
日本のお偉いさんは考え方が古く保守的です。

先発完投 1人で投げ切ることこそ、
”美徳”
という風潮は今でも根強くあります。

そんな視点でみれば、
オープナーやショートスターターは、
まさに邪道。

「打者との駆け引きが見たいのに…」
「こんな野球はつまらない」
「投手が育たなくなる」

という人もおそらく出てくるでしょう。


そうですね、
これら戦術を用いることで、
今後の野球のあり方も変わってくるかもしれませんね。


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最後に

イチローの引退試合となった、
マリナーズvsアスレチックス
のメジャー開幕戦を見て、

日本の野球との違いを感じましたね。

先ほども触れましたが、
2番に好打者を配置した”2番打者最強説”

これが、
チャンスによく2番に回るんですよね。


守備体系でさえ、
引っ張り専門の左打者の時、
サードがセカンドの位置に守備位置を変え、
サードベースをガラ空きにする極端なシフト。

これらは、
オープナーやショートスターターなども含めて、

データに基づいて、
野球をしているのを実感させられます。


このような戦術の賛否両論はあるとは思いますが、
選手の能力だけでで勝敗が決まってしまうような…

あるチームのように、
金にモノを言わせて、
選手を買い集めるチームに対して、

データを使い、頭を使い、
戦術で切り崩していく。

多分見ていて、
楽しい野球になると私は思いますね。

オープナーにしろ、
ブルペンデーにしろ、

面白い新しい野球をどんどん見せることも、
今後の野球の発展につながると思います。


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