大相撲の親方と部屋と一門の仕組み!協会改革へ貴乃花の挑戦とは?

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我らが日本の国技 
大相撲

そんな大相撲ですが、
他のスポーツと比較しても、
仕組みや風習、制度は独特なものです。

今回は大相撲を、
『親方』『部屋』『一門』
といった視点で見ていきたいと思います。


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大相撲の親方とは

まず知っておかなければならない事が、
『親方』
の仕組み。

『親方』というと、
引退した力士が”年寄名跡”というものを取得して、
その名前の部屋を起こし、親方となります。

年寄名跡は、またの名を、
”年寄株””親方株”
とも言います。

これがないと、
力士を引退してから相撲協会に残ることができません。

基本的に現役時代のしこ名とは、
違う名前で親方として活動しています。

例えば、
理事長の八角親方は、

横綱 北勝海を引退して、
『八角』
という年寄名跡を取得し、八角部屋を起こしました。

昔、私の好きな力士で例をあげますと、
(歳がわかっちゃいますね)
・寺尾  錣山親方
・霧島  陸奥親方
・高見盛 振分親方
といった具合に現役とは全く違った名前で引退後活動します。

かといって、
引退したらみんな親方になれるのか?
と言いますとこれがまた厳しい世界であります。


親方への道の最大の障害が
年寄名跡の ”価格”
です。

そう、年寄名跡は”買う”のです。
そしてその価格がなんと数億円。

若・貴ブームのピークであった1990年代前半は、
3億円程まで高騰したとも言われています。

噂では、CMなどで収入のあった、
元高見盛は
”キャッシュでポンッ!”と
1億5000万円
支払った…なんて話もあります。


もちろん、
借金して少しずつ返していく親方もいます。


そして、お金が全てではありません。
お金だけがあってもダメなんですね。

それ以外にある条件をクリアしなければなりません。

まず大前提として、
年寄名跡を取得できる力士は、
日本国籍を持つ者に限られています。

そして、
クリアしなければならない条件とは、
地位的なものです。

・横綱もしくは大関(大関から陥落した力士も含む)
・三役(関脇・小結)通算25場所以上
・幕内通算60場所以上(番付制限なし)



これらのいずれかの条件を満たし、
師匠の了承を受けられると、

引退後1年以上経過した後、
理事会の承認を経て部屋を新設できるようになります。


しかし、特例があります。

それが、
最近何かと話題の貴乃花親方。

これらの”古き慣例”をぶち壊そうとまさに孤軍奮闘中、
ですが、

よく見てください。
貴乃花親方は現在唯一現役のしこ名で、
親方活動を行っています。

それは正に、”許された特権”
『一代年寄』

と呼ばれる現役時代の功績が
認められた力士のみに特権が与えられるのです。

ちなみに、
この一代年寄の権利を与えられた力士は、

・大鵬
・北の湖
・千代の富士(権利は行使せず九重を踏襲)
・貴乃花

過去4人しかいません。



現在の横綱で、
白鵬、鶴竜はまだ日本国籍を取得していません。

白鵬の功績から一代年寄を貰っても、
おかしくありませんが、
国籍問題や今回の日馬富士問題がネックになることはまちがいないです。



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部屋の数と一門

そんな年寄株ですが、
現在その数
105
もあります。

この名前は、
江戸時代の力士の名前があてられています。

しかし、
この数でも足りないのが現状です。

しかも、105あるうち、
現在稼働していない空き名跡が
たったの6名跡。

しかもしかも、そのうち
・安治川(安美錦所有)
・押尾川(豪風所有)
・秀ノ山(琴奨菊所有)
は所有者がまだ現役力士であるので、
使われていない、ということです。

つまり、
この名跡は頭打ちで順番待ち状態なのです。

2017 12月現在
部屋の数は45部屋。

親方全員が部屋を持つ訳ではありません。

部屋を持たない親方は、
部屋付きの親方として指導に当たっています。

いわばコーチ的な存在です。

では、ここから一門のお話です。


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相撲部屋の一門とは?

現在45ある相撲部屋で、
派閥が形成されています。

これを『一門』と言います。

この一門は2017 12月現在
6派閥あります。

・出羽海一門(11)
・二所ノ関一門(8)
・時津風一門(8)
・高砂一門(5)
・伊勢ヶ濱一門(6)
・貴乃花一門(5)
(カッコ内は部屋数)

そして、
先日派閥を離脱した,
錣山部屋と湊部屋の2つが
無所属の部屋となります。

この派閥は、
協会を仕切る理事の選出に影響を与えます。

この理事というのは10人選出されるのですが、
以前は5大派閥で二人ずつ無投票で行われていました。

こんな閉鎖的な環境を改革すべく立ち上がったのが、
貴乃花です。

当時二所ノ関一門に所属していましたが、
派閥を離脱し、
38歳という理事選挙では異例の若さで立候補します。

周囲の反対を押し切る形での出馬で理事に当選し、
貴乃花一門を形成し現在に至ります。

そして、錣山部屋、湊部屋の離脱も、
貴乃花の協会改革の後押しになりそうです。


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