最近、アニサキスやらで、
魚の寄生虫について、
メディアが取り上げる機会が多かったのですが、
また聞き慣れない名前が登場しちゃいました。
【クドア】
正しくは、
クドア・セプテンプンクタータ
または、ナナホシクドア
(何かムエタイのチャンピオンみたいな名前ですが)
このクドアが主に寄生するのが
”ヒラメ”
しかし、
ここからがよくないところで、
「ヒラメを食べると食中毒になる。」
「もう食べるのやめよう」
と極端な認識から、
一切消費されなくなる…。
知り合いの漁師さんで、
「これではしばらくヒラメは売れなくなるな」
と不安の声も聞かれる。
ヒラメ=食中毒
みたいな報道が一人歩きし、
その対策や感染ルートなど、
正しく知識はあまり伝えられず、
実際そこまで怖がることもないものもある。
そこで、
今一度”クドア”についての正しい情報を身につけ、
本当にどれほど危ないのか?を知ってもらいたいと思う。
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クドアという寄生虫の特徴
クドアという寄生虫は、
実は昔からヒラメなどの魚に存在していたが、
人間には無害な寄生虫
という位置付けであった。
しかし、
国立感染症研究所では、
「毒性の強い新種のクドアが原因ではないか」
と伝えている。
クドアとは、
ヒラメや、マグロなどの魚の筋肉に寄生する虫。
その寄生虫の感染ルートも、
一般に環形動物(ゴカイ等)と魚(ヒラメ等)を行き来している。
なので、
魚同士の移しあいはなく、
養殖場やいけすなどで感染が広がることはないと言われている。
また、クドアは、
人間の体内で増殖もしないし、
長期間体内に留まる可能性も低いという。
クドア食中毒の症状
2000年以降ヒラメを食べたあとに起こる、
”謎の食中毒”が報告されるようになった。
この症状としては、
ヒラメやマグロなどを生食した数時間後に、
激しい下痢・嘔吐
を発症する。
しかし、
症状は一過性で、
数時間程度で改善する。
死亡例の報告はなく、
予後が良好なのも特徴だった。
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クドアの予防方法
マイナス20℃ 4時間以上
<加熱>
75℃ 5分以上
で食中毒を予防することができる。
この、
対処法でマグロに関しては、
お刺身で食べるにしても、
冷凍してからの提供は可能であるが、
ヒラメに関して、
”生”で食べる際には、
冷凍にかけると品質が落ちるため、
なかなか冷凍して使うことは少ない。
そのため、
ヒラメでのクドア食中毒が目立ってしまっているのであろう。
また、
クドアによる食中毒は、
夏(8~10月) に発生が多いので、
この時期のヒラメの生食を避けることも、
予防の一つになるかもしれない。
冬から春(11~5月)にかけては少ない傾向、
にあることもつけ加えておこう。
また、
一部では韓国産の養殖ヒラメの輸入が増えてから、
食中毒が増えたとも言われている。
(実際、最初の発見事例は韓国から輸入された養殖ヒラメである)
一概に、
国産のヒラメが100%安全とも言えないが、
頭の片隅に入れておいてもいい話かと。
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最後に
今回はクドアという寄生虫と食中毒について、
伝えてきたのだが、
ヒラメ=100%食中毒になる
と思い込まないで欲しいのである。
加熱・冷凍をすれば防げるし、
夏場の時期は食中毒になりやすいから
生食を避ける など、
正しい知識と予防方法を身につけておくことこそ、
自分の体を守るとともに、
その魚に携わる人々をも守ることにも繋がるのである。
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